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【飲食店向け】グリストラップの種類や特徴をご紹介!最適なグリストラップを選ぼう

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グリストラップは、扱う食品や厨房の形態、使用頻度によって、設置に適した場所や素材、大きさ・容量等が異なります。
グリストラップをこれから設置する予定の方の中には、グリストラップの種類が多数あるため、どれを選んだら良いのか困っている方もみえるかと思います。
どの型のグリストラップが適しているかは、店舗によって異なります。
ご自身の店舗にはどのタイプが適しているかを判断するためには、それぞれのグリストラップの特徴を知ることがとても大切です。

この記事は、株式会社環境システム社が執筆しています。

株式会社環境システム社は、「10年先のキレイを保つ清掃品質」の徹底により、日本全国の数多くの温浴施設・病院・福祉施設・飲食店などの清掃業務を請け負っています。

そもそもグリストラップとは

グリストラップとは、飲食店や食品加工施設などの厨房から出る油分や野菜クズ、残飯などのごみが直接下水に流れ出さないようにするための設備です。
グリストラップを通さずに、排水してしまうと下水の水質を悪化させるだけでなく、排水管を詰まらせてしまうため、一定の規模以上の業務用厨房などには、設置が義務化されています。

基本構造

グリストラップは基本的に3槽で構成されます。
第1槽には受けカゴ(バスケット)があり、厨房から流れてきた排水から、残飯や野菜クズといった大きめの生ごみを取り除かれます。
第2槽では、流れてきた汚水を水と油分に分離させます。上層部で油分が集まり固まります。
中層部に水、下層部には第1槽でとりきれなかったゴミが沈殿します。
第3槽では、油分やゴミがほぼないですが、さらに分離した綺麗な水を下水道に排水します。
各槽が、段階的に油分やゴミを除去していくためには、定期的な清掃が欠かせません。

各槽ごとのゴミの廃棄方法

各槽ごとで処理方法が異なるので、注意が必要です。

第1槽の受けカゴのゴミは、「生ゴミ」として毎日処分しましょう。
第2槽の油分と底に溜まった沈殿物は「産業廃棄物」として、2〜3日に1回は処理する必要があります。
第3槽は、下水道に流せる程度まで水質が分離されていますので、下水に排水されます。

グリストラップの重要性

グリストラップは、油分や野菜くず、残飯などを含んだ排水をそのまま下水道に流してしまわないための環境への汚染を防止する設備です。
グリストラップの破損や詰まりをそのまま放置しておくと、汚水をそのまま下水道に流すことになり、最悪の場合、下水管を詰まらせてしまうかもしれません。
そのような事が起こると同じ下水を利用している近隣住民の方を巻き込み、大きな迷惑をかけることになります。
実際に損害を与えてしまうと賠償請求などもあることから、グリストラップのメンテナンスは重要であるといわれています。

また、グリストラップを使用することで、調理施設内での清潔さと衛生環境を維持することができます。

グリストラップは、調理施設にとって非常に重要な装置であり、適切に設置・メンテナンスされることで、環境保護に貢献することができます。

このような理由から、店舗責任者がグリストラップの構造や種類について学び、正しい知識を付けた上で適切な型選びやメンテナンスを行うことが重要です。

グリストラップの種類

グリストラップは設置方法によって、「屋内埋設型」「屋内床置型」「屋外埋設型」と大きく3つのタイプに分けられます。
特殊なタイプもありますが、ほとんどはこの3種類に分類されます。
グリストラップは油分や野菜クズなどの生ごみを下水道に流さないための設備なので、中には油分や生ごみが溜まります。放置していると悪臭を放つことや害虫が発生するなどの問題が起こってしまうので、メンテナンスのしやすさを考えた上で設置タイプを選ぶことが大切です。

屋内埋設型

屋内埋没型は、グリストラップを厨房などの床下に埋めこみます。建物の外にグリストラップを設置するスペースがない場合に、この屋内埋設型が選ばれています。

メリット

メリットは、屋内であっても調理の邪魔にならないことです。グリストラップを床下に設置するため深さが浅いことが多く、清掃しやすいのも特徴です。

デメリット

グリストラップの設置場所と客席の距離が近い場合は、清掃やメンテナンスが行き届いてないと、グリストラップの悪臭が客席にまで漂うことがあります。
客席の下に設置しているときは、特に注意が必要です。

屋内床置型

屋内床置型は、床に埋めこまず、床の上にそのまま設置するタイプです。
屋外に置く場合もありますが、厨房内設置する飲食店が多いです。

メリット

床置型グリストラップは床の上に設置するだけなので大掛かりな工事の必要がありません。
そのため、埋込式グリストラップに比べて低コストで導入できるメリットがあります。

デメリット

置き型のグリストラップは、埋込式のものと比較すると多くの廃水を処理できないので、大量の油や生ごみが出るような飲食店では使えません。
溜まった廃水をそのままにしておくと、ひどい悪臭を放ったり、汚水が漏れたりといったトラブルが発生してしまうので、こまめな清掃が必要です。

飲食店ではなかった店舗を喫茶店などの小規模な飲食店として転用する場合や、コンビニエンスストアで新たに調理スペースを設ける場合などに選ばれることが多い型です。
設置は他の型に比べると手軽ですが、容量が少ないため、本格的な飲食店を運営される場合は埋設型にすることをお勧めします。

屋外埋設型

屋外埋没型は、厨房のある施設の屋外に埋設するタイプです。

メリット

屋内に設置するときと違い、店内の悪臭の心配はありません。
屋外ということもあり、大型のグリストラップを設置できるので、大量の排水を処理することが可能です。
そのため、大規模な飲食店や、郊外など敷地に余裕のある施設でよく見られます。

デメリット

外に設置するため、意識して点検・確認する必要があります。また大型なグリストラップの場合、清掃やメンテナンスの負担も大きくなります。

屋内型であれば、日常の清掃・点検は従業員でもできますが、屋外に設置された大型設備になると、清掃もかなりの重労働です。専門業者へ清掃や点検の委託をすることも多いです。

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グリストラップの設置場所

グリストラップを設置できる場所としては、厨房内、バックヤード、地下、床下、屋外といったところに設置できます。どの場所に設置するかにより、グリストラップの大きさが異なってきます。

屋内設置

屋内に設置する場合は、清掃・管理がしやすいというメリットがあります。
しかし、こまめな清掃を怠ると店内に悪臭が漂ってしまうデメリットもあります。

屋外設置

屋外に設置すると臭いが充満する心配が減り、大容量のものを設置しやすくなるというメリットがあります。導入に大きな工事が必要である点がデメリットと言えるでしょう。

グリストラップを「店内に置くか」「店外に置くか」は、お店の構造次第で考慮する必要があります。
飲食店として運用することを想定して建てられた物件の場合は、店内の床にグリストラップの埋め込みができるように設計されているので、屋内埋没型を選べます。
しかし、飲食店以外の商業施設では、排水を考慮した設計になっていないため、建設後に飲食店を計画した建物には床置き型が多く使われています。
これから店舗を開店しようとしている人は、建物のつくりも考慮し、構造や場所に合ったグリストラップを選びましょう。

合わせて読みたい記事

グリストラップからの悪臭防止策について、以下の記事で詳しく解説しています。

グリストラップに使われる素材の種類

グリストラップ本体の素材にも種類があります。

主に、FRP製かステンレス製で、少数ですがコンクリート(モルタル)製のグリストラップもあります。サイズや容量、設置場所などによって使い分けられており、素材によって本体の価格も上下します。

FRP製

FRPとはFiberglass Reinforced Plasticsの略で、日本語では「繊維強化プラスチック」と呼ばれます。
一般的なお風呂の浴槽によく使われている素材です。
ステンレスやコンクリートより軽く、3種類の素材の中で最も安価です。
腐食する心配がないことも大きなメリットです。
その反面、強度や熱への耐性ではほかの2種より劣り、傷がつきやすいといったデメリットがあります。

ステンレス製

さびにくく、水回りでよく使われる金属の代表格がステンレス製です。鉄やクロムとの合金で成り立っています。
プラスチックであるFRPより丈夫なので、大型のグリストラップでよく使われています。
価格面ではFRPより高価です。
強度もあるためFRP製より傷がつきにくく、水漏れも起きにくいのがメリットです。
一度腐食すると元の美しい状態には戻しにくいので、メンテナンスには気をつけましょう。

コンクリート製

FRP製・ステンレス製に比べると、少数ですがコンクリート(モルタル)製のグリストラップもあります。
地面に穴をあけ、そこをコンクリートで固めてグリストラップにするものです。
構造上、屋外の広大なスペースが必要です。
その代わり、用途や設置するスペースの特徴に合わせて、オーダーメードで設計が可能です。

ただしコンクリートの場合、経年劣化が早いことがあるので、定期的な清掃・管理などが必要です。

合わせて読みたい記事

グリストラップの清掃方法について、以下の記事で詳しく解説しています。是非合わせてお読みください。

グリストラップ選びの基準

グリストラップを設置する際、店舗の規模や設計にあった型選びをする必要があります。
多くの廃水を出さないような小さな喫茶店に大きなグリストラップは必要ありませんし、レストランや食堂に小さな床置型を設置しても処理が追いつかないでしょう。
グリストラップを選ぶ際には、以下のような点を考慮して選ぶと後悔が少なく済むでしょう。

建物の構造や業種

建物の構造や業種によって、必要なグリストラップの種類やサイズが異なります。
飲食店や食品加工場などでは、より大きなグリストラップが必要な場合があり、建物の用途に合わせたグリストラップを選ぶことが重要です。

排水量

グリストラップは、排水量に応じて選択する必要があります。
排水量が多い場合は、大きなグリストラップが必要です。
逆に、排水量が少ない場合は、小さなグリストラップでも十分です。

材質の耐久性

グリストラップは、耐久性の高い材質で作られていることが重要です。
一般的に、ステンレス鋼やプラスチック製のグリストラップを選ばれる方が多いです。

メンテナンスのしやすさ

グリストラップは、定期的な清掃が必要です。
清掃のしやすさに注目し、取り外しやすい蓋や排水口、クリーニングポートがあるグリストラップを選ぶと、メンテナンスが容易になります。
それぞれのグリストラップの構造を理解しておけば汚れが溜まる目安がわかり、日ごろの清掃やメンテナンスがしやすくなります。

規制要件

グリストラップの導入によって、地域の法令や健康衛生法など、規制要件を遵守することが重要です。
規制要件を確認し、必要な基準を満たしたグリストラップを選ぶことが求められています。

グリストラップ導入にあたって考慮すること

小さな店舗の場合は、グリストラップ設置が義務ではありませが、下水に汚水を流した場合には厳しい罰則と基準が定められています。
市町村の条例によりますが、未処理の汚水を下水道に流してしまうと、懲役刑もしくは罰金を科せられる恐れがあります。一度罰則を受けると営業許可を再度もらうまでに時間がかかり、場合によっては経営の危機となります。
そのような問題を回避するためにグリストラップを設置することは重要です。

資金導入

飲食店を開業予定の方は、グリストラップの設置費用も必ず開業資金に組み込みましょう。
建物を新築する場合はもちろん、居抜きで開業する場合も、店の規模や形態にあったグリストラップの見直しや設置をする必要があります。

導入場所

建物の構造や業種によって、必要なグリストラップの種類やサイズが異なります。
屋外に設置する場所が確保できない場合は屋内工事を検討する必要がありますし、屋内工事が難しい場合は置き型のグリストラップを選ぶことになります。
ご自身のご検討されている物件の構造を考慮する必要があります。

ランニングコスト

本体のサイズや容量、素材、使用する環境によって、グリストラップの寿命は変わるので一概にはいえませんが、いずれ経年劣化は起きます。
破損すると、水質汚染や悪臭、害虫の発生が起き、飲食店としては致命的な問題が発生してしまいます。
そのため、定期的にメンテナンスが不可欠で、破損や不具合が起こった場合には早急な対応が求められます。
本体だけでなく、受けカゴやトラップ管、蓋などが破損し交換になる場合もあります。
また、グリストラップの第2槽の油分と底に溜まった沈殿物は「産業廃棄物」として、2、3日に1回は処理する必要があります。
専門業者にメンテナンスを依頼する場合の清掃費用などがかかることも考慮する必要があります。

グリストラップ清掃を行う際は産業廃棄物の理解が大事

上記でもご説明したように、グリストラップを清掃した際に出る油分や沈殿物は、一般ごみではなく「産業廃棄物」として処理しなければなりません。
処分の方法は、各自治体のホームページなどに記載されています。
必ず、各自治体が定める方法で処分しましょう。

産業廃棄物の処理方法

産業廃棄物は、処理が許可されている専門業者に処分を委託する必要があります。
専門業者が処理することで、汚泥であればセメントの原料や骨材、廃油は潤滑油や燃料油としてリサイクルされます。
下水道の水質保全と同様、廃棄物のリサイクルも飲食業者としての責務です。

産業廃棄物を一般ゴミとして出した場合は、「不法投棄」とされ、違反となります。
懲役や罰金が科されることとなりますので、飲食店の経営が不健全なものとなり、経営の継続が困難となるでしょう。油脂や汚泥を、一般ゴミと同じように、市区町村のゴミ収集場へ出さないようにしましょう。
(参考:廃棄物処理法の罰則:https://www.amita-oshiete.jp/qa/entry/000694.php

自治体によってはグリストラップの清掃方法・維持管理についても具体的な目安が示されています

自治体によっては、グリストラップから出た生ごみや油分の処理方法だけでなく、グリストラップの清掃方法・維持管理の仕方についても具体的な目安が示されています。
自治体ごとのガイドラインや法令を遵守し、適正に廃棄物処理を行いましょう。

環境保護のためにも産業廃棄物への理解が大切

日常生活で排出されるごみとは違い、事業によって排出されるゴミは、20種類が産業廃棄物と規定されています。
これらは、一般ごみのように焼却による処理が難しいものや危険性の高いもの、グリストラップの汚泥や廃油のようにリサイクルできるものが対象です。
一部の事業ゴミを産業廃棄物として厳格に処理する理由は、危険な物質の拡散を防ぐ目的と、環境へ配慮したリサイクルの目的があります。
産業廃棄物の仕組みそのものが、環境への負荷低減につながっていることを理解し、正しい処理に努めましょう。

グリストラップ清掃は業者に依頼するのがおすすめ

上記でご説明したように、産業廃棄物は、処理が許可されている専門業者に処分を委託する必要があり、専門業者に処理を依頼する必要があります。
また、廃棄物の処理と同時に、清掃やメンテナンスを業者に依頼することで、グリストラップをより適切に取り扱えるでしょう。
グリストラップが長持ちするだけでなく、不具合や老朽化した部分の早期発見、早急な対応が期待できます。

衛生的な店舗を維持するためにも、自分たちでできる範囲でグリストラップの清掃してみるのも一つの手段ですが、蓄積した汚泥を廃棄するには、産業廃棄物の許可が必要です。
そのため、私たちのような清掃業者へ清掃からご依頼いただくと、より効率的になるでしょう。

当社は、経験豊富な作業員や専門器具の使用によって、ご自身で掃除をするよりも細かい部分まで綺麗にすることができます。また、おかげさまで、多数の実績があるため、ご安心してお任せいただけるでしょう。
長年の知識や経験から、目立ちにくいバキュームカーや、高層階でも作業できるポータブルバキュームも用意しており、飲食業者様への配慮を行っています。

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まとめ

グリストラップは設置方法によって、「屋内埋設型」「屋内床置型」「屋外埋設型」と大きく3つのタイプに分けられます。
素材にも種類があり、主に、「FRP製」か「ステンレス製」で、少数ですが「コンクリート(モルタル)製」のグリストラップもあります。
それぞれの設置法や素材、サイズなどによって使い分けられており、本体の価格も変わります。
ご紹介した内容をもとに、店舗に合ったタイプのグリストラップを選びましょう。
また、定期的なグリストラップの清掃は、店舗の清潔な衛生環境を整える上でも、大変重要です。

当社のグリストラップ清掃料金

定期グリーストラップ清掃
※大きさにより価格が変わることもあります
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25,000円~/回
※金額はいずれも税抜です

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