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医療施設の施設清掃で血液・体液汚染に応急対応!二次感染を防ぐ対策とは

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床に血液が…素手で触るのはNG!二次感染を防ぐ処理手順と備えるべき備品

血液・体液の処理で、素手は絶対に使ってはいけません。
血液にはB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスなどが含まれている可能性があり、見た目では判断できないため、すべての血液・体液を感染性があるものとして扱うのが標準予防策の考え方です。
処理の基本は「手袋着用→ペーパーで拭き取り→次亜塩素酸ナトリウムで消毒→密閉廃棄」の4段階です。
「採血室の床に血が落ちていた」「点滴が漏れてシーツが汚れた」「清掃スタッフに処理させていいの?」。
現場では毎週のように起きる場面なのに、正式な手順を教わったことがない人は意外と多いものです。
この記事では、血液・体液汚染の正しい処理手順、二次感染を防ぐ注意点、常備すべき備品、清掃委託時の取り決めまで解説します。
読み終えれば、汚染発生時に迷わず動ける判断基準が持てます。

この記事のポイント3つ

  • 血液・体液は「すべて感染性あり」とみなす標準予防策が大前提
  • 処理は手袋・ペーパー・次亜塩素酸ナトリウム・密閉廃棄の4段階
  • 針や鋭利物が混ざる可能性がある場合は手で集めない

この記事の結論

  • 一言で言うと「素手厳禁・拭き取ってから消毒・廃棄は密閉」
  • 消毒は0.1〜0.5%程度の次亜塩素酸ナトリウムが目安とされる
  • 血液が付いたまま消毒液をかけない(有機物で効果が下がるため先に拭き取る)
  • 処理キットと手順書を汚染が起きやすい場所の近くに常備する

血液・体液汚染の正しい処理手順…4段階で二次感染を防ぐ

標準予防策の考え方…なぜ「全部感染性あり」とみなすのか

処理手順の前に、大前提を押さえます。
標準予防策(スタンダードプリコーション)では、誰の血液・体液であっても感染性があるものとして扱います。
検査結果が出ていない患者さんの血液が安全かどうか、その場では誰にも分かりません。
厚生労働省の院内感染対策の指針でも、標準予防策の徹底は感染管理の基本とされています。
よくあるのが「少量だから」「元気そうな患者さんだから」とティッシュでさっと拭いてしまうケース。
量や相手で判断しない、が鉄則です。
この前提が全員に共有されている施設は、処理の初動が速く、迷いによる事故も起きにくくなります。
逆に言えば、手順より先にこの考え方を教育することが、二次感染対策の土台になります。

処理の4段階…拭き取りが先、消毒は後の理由

実際の手順は次の流れです。
第1段階、使い捨て手袋を着用します。
飛散の恐れがあればマスク・エプロン・ゴーグルも追加します。
手袋は破れに備えて二重にする現場もあります。
第2段階、ペーパータオルで血液・体液を外側から内側へ拭き取ります。
実は、ここで先に消毒液をかけたくなるのですが、順番が逆です。
血液などの有機物が残ったままだと、次亜塩素酸ナトリウムの消毒効果が下がるとされているためです。
第3段階、拭き取り後の床を0.1〜0.5%程度の次亜塩素酸ナトリウム希釈液で清拭し、数分置いてから水拭きします。
第4段階、使用したペーパーと手袋はビニール袋で密閉し、施設の感染性廃棄物ルールに従って廃棄します。
最後に石けんと流水で手洗いをして完了です。

絶対にやってはいけないこと…鋭利物・モップ・自己判断の3大NG

処理には明確なNGがあります。
1つ目、割れたガラスや注射針が混ざる可能性がある場合、手で集めないこと。
厚紙やちりとりで集め、鋭利物は耐貫通性の容器へ入れます。
針刺しは血液媒介感染の代表的な原因です。
2つ目、モップでの拭き広げ。
汚染範囲を広げ、モップ自体が感染源になります。
処理は必ず使い捨てのペーパー類で行い、使ったものはそのまま廃棄します。
3つ目、体調や状況の自己判断。
処理中に皮膚の傷に血液が触れた、目に飛んだ、という場合は流水で洗い、速やかに施設の責任者へ報告し、医療機関としての曝露後対応につなげます。
ケースによりますが、報告をためらったせいで対応が遅れる事例が現場では一番怖いのです。

備えと運用…備品リスト・教育・清掃委託の取り決め

常備すべき備品リスト…血液・体液処理キットの中身

汚染はいつ起きるか分かりません。
処理キットとして、使い捨て手袋(2双以上)・マスク・エプロン・ゴーグル・ペーパータオル・ビニール袋(2枚以上)・次亜塩素酸ナトリウム・厚紙またはちりとり・手順書カードを1セットにしておきます。
市販の凝固剤入り体液処理キットを使う施設も増えています。
ある健診クリニックでは、採血室と処置室にキットを置いていましたが、実際に汚染が起きたのは廊下と待合室でした。
以後、フロアごとに1セット追加し、「取りに行く時間」をなくしたそうです。
置き場所は発生場所の近く、が原則です。
中身は月1回の点検日を決めて補充し、使用期限のある消毒剤は期限管理も忘れずに。
手順書は文章だけでなく、4段階を写真やイラストで示した1枚カードにしておくと、緊張した場面でも読み飛ばしが起きにくくなります。

清掃スタッフへの教育…「どこまで任せるか」を曖昧にしない

血液・体液の処理を清掃スタッフに任せるかどうかは、施設によって判断が分かれます。
任せる場合は、標準予防策と処理手順の教育、防護具の支給、曝露時の報告ルートの整備が前提です。
医療法に基づく院内感染対策の体制づくりには、委託業者を含めた教育・連携も含まれます。
ある透析クリニックでは、当初「血液系は看護師、それ以外は清掃」と口頭で決めていましたが、境界のあいまいな汚れで清掃スタッフが処理をためらう場面が続きました。
現場スタッフ曰く「『これは触っていいのか』を毎回無線で聞くのがつらかった。写真付きの判断表ができてから、迷いが消えました」。
最初は表を作るなんて大げさだと半信半疑だった院長も、問い合わせ対応が減ったことで効果を実感したといいます。
教育は入職時の1回きりにせず、年1回の振り返りとセットにすると定着します。

清掃委託の契約で決めておくこと…範囲・費用・報告の3点

清掃を外部委託する場合、血液・体液汚染への対応範囲を契約書か仕様書で明確にしておきましょう。
確認すべきは3点です。
1つ目、対応範囲。
日常清掃のみか、汚染時の消毒対応まで含むのか。
2つ目、費用。
汚染対応が追加料金となる場合の基準。
一般的には作業範囲と頻度で見積もりが変わるため、複数社比較が確実です。
3つ目、報告。
汚染処理を行った日時・場所・方法の記録が残るか。
正直なところ、この報告体制の差が、監査や万一のトラブル時に大きく効いてきます。
医療施設での清掃実績と教育体制を持つ業者を選ぶことが、二次感染リスクを下げる近道です。

よくある質問

Q1:血液を拭くとき、先に消毒液をかけてはいけないのですか?

A1: 先に拭き取りが基本です。
血液などの有機物が残っていると次亜塩素酸ナトリウムの効果が下がるとされているため、拭き取り→消毒の順で行います。

Q2:消毒液の濃度はどのくらいが目安ですか?

A2: 血液・体液汚染では0.1〜0.5%程度の次亜塩素酸ナトリウム希釈液が目安とされています。
使用時に調製し、消毒後は材質保護のため水拭きします。

Q3:少量の血液でも同じ手順が必要ですか?

A3: 必要です。
標準予防策では量や見た目で感染性を判断しません。
1滴でも手袋着用・拭き取り・消毒・密閉廃棄の手順は同じです。

Q4:処理中に血液が皮膚や目に触れたらどうすればいいですか?

A4: 直ちに流水で洗浄し、施設の責任者へ報告してください。
針刺しを含む曝露は、施設の曝露後対応ルールに沿って速やかに評価を受けることが重要です。

Q5:ガラス片や針が混ざっているかもしれない場合は?

A5: 手で集めるのは厳禁です。
厚紙やちりとりで集め、鋭利物は耐貫通性容器へ廃棄します。
針刺し防止が最優先です。

Q6:清掃スタッフに血液処理を任せてもいいですか?

A6: 教育・防護具・報告ルートを整備すれば任せる施設もあります。
ただし範囲を文書で明確にし、判断に迷う場合の連絡先を決めておくことが条件です。

Q7:委託業者との契約で確認すべきことは?

A7: 汚染対応の範囲・追加費用の基準・処理記録の報告体制の3点です。
医療施設での実績と感染対策教育の有無も比較して選んでください。

まとめ

この記事のまとめ:要点3つ

  • 血液・体液は「すべて感染性あり」とみなし、素手での処理は絶対にしない
  • 手順は手袋→拭き取り→次亜塩素酸ナトリウム消毒→密閉廃棄。消毒より拭き取りが先
  • 処理キットの分散配置と役割分担の文書化、委託時は範囲・費用・報告を契約で明確にする

血液・体液の処理は、知っているかどうかで二次感染リスクが大きく変わる分野です。
まずは処理キットの中身と、誰がどこまで対応するかのルールを確認してみてください。
清掃体制ごと見直したい場合は、複数社を比較し、医療現場の感染対策を理解した清掃業者に相談してみることをおすすめします。


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