医療施設の施設清掃で感染拡大を防ぐためには、「ゾーニング(区域分け)」を明確に設計し、清掃の順番・用具・動線をゾーンごとに分けて運用することが不可欠です。清潔区域と汚染区域をあいまいにしたまま清掃すると、せっかくの清掃作業が交差汚染(きれいな場所に汚れを持ち込むこと)を引き起こし、院内感染リスクを高めてしまいます。
医療施設の施設清掃で感染拡大を防ぐには、ゾーニング管理により区域ごとの清掃手順と用具を分け、清潔ゾーンから汚染ゾーンへ一方向で清掃を進めることが重要です。ゾーニングは「高度清潔区域〜汚染区域」の複数ゾーンに分ける考え方が推奨されており、ゾーン別のモップ・クロス・消毒剤・スタッフ動線を明確にすることで交差汚染を防げます。
ガイドラインや自治体の資料を参考にチェックリストと記録を運用することで、施設清掃会社や院内スタッフが同じ基準でゾーニング清掃を行える体制を構築できます。
医療施設の施設清掃にゾーニング管理が必要な理由は、「汚れや病原体の”持ち運び”を止めるため」です。同じモップや同じ動線で施設全体を清掃すると、見た目はきれいでも、実際には汚染区域の微生物を清潔区域に運んでしまうリスクがあります。
ゾーニングとは単にテープで区切ることではなく、「区域ごとに異なるルールを決め、その通りに運用する管理そのもの」だということです。医療施設のゾーニングの基本イメージは次の通りです。
一言で言うと、「どこが最も守るべき清潔区域か」「どこが感染源になりやすい汚染区域か」をはっきりさせることが、ゾーニング管理の出発点です。
ゾーニングがあいまいな現場では、次のようなトラブルが起こりやすくなります。
清掃後に感染者が増える 清掃をしているのに院内感染が増えてしまうケースでは、「汚染区域→清潔区域」の順で清掃していたり、用具が共用されていたりすることが少なくありません。
清掃スタッフごとのやり方がばらばら ゾーニングと手順が標準化されていないと、スタッフの経験に依存した清掃となり、品質にムラが生じます。
外部委託先との認識のズレ 施設側が想定しているゾーニングと、清掃業者が想定している区域分けが一致していないと、清掃すべき範囲・優先順位に齟齬が出ます。
こうしたトラブルは、「清掃の技術」よりも前に、「ゾーニングの設計」と「ルールの共有」が不十分なことに起因するケースが多いです。
ゾーニングは感染対策だけでなく、清掃業務の効率化にも寄与します。
「ゾーニング管理は、感染対策・品質安定・コスト最適化を同時に進めるための土台」だということです。
医療施設の施設清掃にゾーニング管理を取り入れる具体的な手順と運用のポイントを解説します。まず押さえるべき流れは、「ゾーンを決める→清掃の順番と用具を分ける→チェックリストで回す」です。
多くの医療施設では「5段階の清浄度クラス」をベースにゾーニングを行うケースが増えています。代表的な構成例は次の通りです。
高度清潔区域 手術室・無菌室・ICUなど最も厳格な衛生管理が必要なエリア。専用モップ・タオル使用、1日複数回の清掃、清掃員のガウン交換・手指消毒を必須とする運用が推奨されています。
清潔区域 ナースステーション・処置室など高い清潔度を維持すべきエリア。色分けされた用具で1日1回以上の定期清掃と、汚染があった際のスポット清掃を組み合わせます。
半清潔区域(中間ゾーン) 外来診察室・待合室・検査室など、人の出入りが多く汚染リスクも一定あるエリア。手すり・座面・スイッチ類など接触頻度の高い場所の拭き取りを重視します。
一般区域 受付・事務室・職員休憩室など、一般的なオフィスと同等レベルの衛生管理でよいエリア。
汚染区域 トイレ・浴室・リネン庫・ゴミ庫など汚れや病原体が集中しやすいエリア。塩素系消毒剤や使い捨て用具を優先し、高頻度の清掃が必要です。
一言で言うと、「高度清潔〜汚染までの5ゾーンを定義し、各ゾーンごとに清掃基準を決める」ことが、ゾーニング導入の第一歩です。
ゾーニング管理で最も大事なのは「順番と用具を混ぜない」ことだということです。基本ルールは次の通りです。
清掃の順番 「高度清潔区域 → 清潔区域 → 半清潔区域 → 一般区域 → 汚染区域」の順に、一方向で清掃を進めます。汚染区域を清掃した用具やスタッフが、その日のうちに清潔区域に戻らないよう動線を設計します。
用具の色分け・専用化 モップ・クロス・バケツ・ブラシをゾーンごとに色分けし、他ゾーンと共用しないルールを徹底します。汚染ゾーンには、できるだけ使い捨て用具を使用し、他ゾーンに持ち出さない運用が推奨されています。
スタッフ動線 個人防護具(マスク・手袋・ガウンなど)の着脱エリア(清潔区域側・汚染区域側)をあらかじめ決め、ゾーンをまたぐ際の手指衛生・着替え手順を標準化します。
厚労省や環境感染学会の資料でも、「ゾーニング設定後は、清潔区域と汚染区域が運用上も明確に区別されているかを定期的に確認すべき」とされています。
ゾーニングを導入しただけでは運用は定着しません。効果的な運用のためには次の取り組みが必要です。
ゾーン別チェックリスト 「区域名」「清掃頻度」「清掃項目」「使用用具」「担当者」「実施日時」をまとめたリストを用意し、紙またはデジタルで運用します。
記録の保存 感染症発生時のトレース(振り返り)ができるよう、一定期間はチェックリストを保管します。自治体資料では、「1日1〜2回の清掃と記録」が推奨されています。
自主点検・改善サイクル ゾーンの運用状況や手指衛生・防護具着脱の手技が確実かどうかを定期的にチェックし、問題があれば手順や教育を見直します。
このサイクルを回すことで、「ゾーニングを決めただけ」で終わらない、実効性のある施設清掃体制を維持できます。
A1. 任せきりは危険です。施設側がゾーン区分と基準を示し、清掃会社と共有・確認しながら運用することで、院内感染対策として機能します。
A2. 最低でも「清潔区域」「一般区域」「汚染区域」の3区分が推奨されますが、手術室やICUを持つ施設では5ゾーン(高度清潔〜汚染区域)を基本とする例が多いです。
A3. 汚染区域を先に清掃すると、用具やスタッフを通じて病原体が清潔区域に運ばれ、清掃が逆に感染拡大の要因になり得ます。清潔→汚染の順は必須です。
A4. 必須ではありませんが、現場での誤使用を防ぐうえで非常に有効です。モップ・クロス・バケツなどをゾーンごとに色分けすることで、交差利用を防ぎやすくなります。
A5. 新棟の稼働・診療体制の変更・感染症の流行時期・大きなインシデント発生時などに合わせて見直すのが効果的で、年1回以上の定期点検も推奨されます。
A6. 必要です。規模に応じた簡易化は可能ですが、感染者エリア・一般エリアを分け、動線と清掃用具を分離するゾーニングの基本は、介護現場向け手引きでも明記されています。
A7. まず現状の平面図に清潔度レベルを書き込み、5ゾーン程度に分類します。その後、ゾーン別の清掃基準と用具の割り当てを決め、スタッフ教育とチェックリスト運用へと進む流れが現実的です。
医療施設の施設清掃を「一律の作業」と捉えるのではなく、「高度清潔区域〜汚染区域までのゾーンごとに異なる基準と手順を持つゾーニング管理」として設計することが重要です。
ゾーニング管理では、「清潔ゾーンから汚染ゾーンへ一方向に清掃する」「ゾーン別に用具と動線を分ける」「チェックリストと記録で運用状況を見える化する」という3つの柱を徹底することで、交差感染リスクを大きく下げられます。
ガイドラインや自治体資料を活用しながら、施設側と清掃パートナーが共通のゾーニング基準を持つことで、感染対策・業務効率・監査対応のすべてに強い施設清掃体制を構築できます。
温浴施設・医療施設・飲食店など、すべての施設に共通する「清潔を維持する考え方」についてはこちらをご覧ください。
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